2010/10/15
いつも沢山のアクセスをいただきまして、誠にありがとうございます!
『XRカスタム』 にて只今チープチューンを連載しておりますが、この時に判明したことをご報告いたしますので、該当するパーツを装着されていらっしゃるXRオーナー様は特にご注意を!
と申しますのも、左クランクケースを外す際に当然フロントスプロケットカバーが邪魔になるので外しますが、こういう機会がないと一度装着すれば大抵はそうめったに取り外すこともないパーツであり、外的影響を非常に受けやすく常に過酷な状況にあるパーツ群です。
しかし、あなどってはいけません!
このXRに装着されてしていたのは某有名アフターパーツなのですが、アッパー・ロアーとも2ピース構造(カバー本体の下にそれぞれカラーを通してフランジボルトで締め付ける)でありまして、通常であれば簡単にボルトを外すことができすはずなのに、何故かとてもキツイのです。
試しに、アッパーのフランジボルトを緩めようとすると、「ガキガキ」と手ごたえがして様子が『変』。
軽くプラハンで打撃を与えてからようやく回りました。
外したボルトのねじ部を見ると、半固着状態で金属面が白く変色しているのです。
アッパーボルトを完全に外したと思ったら、何と
ロアーボルトの先端から最初の雄ねじ部が『ポロッ』と取れてカバーが脱落してしましました。つまり、ロアーボルトは完全に固着していて金属疲労ですでに切断していたのです。
これが、そのフロントスプロケットカバーのパーツASSYです。
カラーの部分と各フランジボルトを見ていただければお解りと思いますが、カラー内部は完全に水分による白錆が発生しており、それに伴いフランジボルトにも影響を及ぼしています。この手の構造物は、カバー形状が微振動に絶え難い構造で実際エンジンを始動するとカバーの先端から共鳴音が発生するほど不安定。
また、しっかりと接続しているようでもフランジボルトの外径に対してカラーに遊びがあるので隙間が発生し、知らない間に水分が浸透しこのような状況を起してしまいます。
結局、ロアーボルトの折れ残りは
クランクケースの雌ねじに完全固着していたのでドリルで抜き飛ばしてからリコイル処理をして再生しました。
生き残ったアッパーの雌ねじはタップでねじ山を起し直して無事取り付けが完了した次第です。
この手のカバーはデザインを重視しているだけで機能性や耐久性は、私から言わせると『全く無視』したものです。
いくら有名アフターパーツで高価でも、機能性や耐久性を十分考慮した製作品を作っていただかないと『ブランド』に傷がつきますし、信頼性の問題です。
構造物というのは複雑な形状を持たさずにダイレクトに、かつ確実に取付ができるものが一番です。
XRオーナー様方も、時々は確認してみてはいかがでしょうか?