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TWR風 トータルチープチューン 1  !

いつも沢山のアクセスをいただきまして、誠にありがとうございます。



その1  規制前のRFVCエンジンにリファイン(プロローグ)

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予告のどおり早速チューンに着手しようと思いますが、まずは現在のエンジン状況を再確認しておきます。



まずは、試走後のプラグ燃焼状態をチェックしました。
各ギアをリミッターが働く約9,600回転まで引っぱり、全開の状態で走行しました。

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やっぱりというか、電極は「真っ白」に焼けており混合気はほとんどが「空気」といった感じです。
これでは燃焼温度が高いので、エンジンや油温の温度も上昇が早くエンジンヘッド機構にもよろしくない過酷な状況であり、最悪デトネーションを起しかねないような限界ギリギリの感じでしょう。



クランキングが正常に作動しているか確認するため、あらためてキックスタータを踏み下ろすのですが、踏み降ろしが「非常に重たく」キックするのがとてもしんどい状態。


当方のXRでは、セルが壊れてからセルレスにするまでの間でもこんなに重い経験は無かったので、これはどう考えてもおかしいと思い、とりあえずクランク回転がスムーズかを確認するため手動で動かして様子を見ることに。



タイミングキャップとクランクホールキャップを外して手動回転をすると、正転は何とも無く回るのですが、逆転させようとすると「全く動かない」

というか、ロックが掛かっているかのようでビクともしないのです。



試しにギアを入れた状態(6速ギア)でも前進はするのに後退できない…




最初はキックスタータの組違いを疑いましたが、キックはラッチ機構で踏み下ろす時にしか作動しないことを考えると、クランクシャフトと繋がっている他の機構に何らかの原因があると思い頭の中で色々と関連を考えた結果…




「セルモーターギア?」




セルモーターはフライホイールに設置されているワンウェイクラッチ機構と常時噛み合っていますが、セルモーターが回転してクラッチの外輪が回転した場合にのみ噛み合い、クランクシャフトへ始動トルクが伝達されます。始動した後にクランクシャフトが高速回転を始めるとクラッチの内輪のみが高速回転するために、外輪は作動せずにクランクシャフトからセルモーターへのトルク伝達は行われません。この作用によりセルモーターがエンジンの回転で高速回転して破損することが予防されています。仮にエンジンが回転中にセルモーターを回した場合でも、外輪よりも内輪の回転数が低い場合でしか噛み合わないので、外輪は空転するのみで双方へのトルクの伝達は行われません。

ちょっと長くなりましたが、この機構をあらためて考えるとワンウェイクラッチの特性により低速作用によって壊れたセルモーターのギアとクラッチギアが作動してしまい、キックと手動クランキングに影響があったものと推測。



早速セルとワンウェイクラッチを繋ぐリダクション及びスタータギアを取り除いて再確認するため、左クランクケースのリダクションギアカバーを外そうとボルトを抜きカバーを取ろうとしても固着して全く外れず、プラハンでショックをあたえながら徐々に浮かせて「パコッ」と外れたとたん





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ご覧のようにエンジンオイルが水分と攪拌された通称『マヨネーズ』がドロドロと出てきました。




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この『マヨネーズ』はとても厄介者で、フラッシングでは除去効果は期待できずミッション内にこれが溜まっていたら【全バラ】しか除去方法はありません。


このXRは見たところ、このリダクションギアカバー内のみで留まっているようなのでエンジン本体の潤滑系統には支障ありません。



コレを見た私は「もしや…」と思い、ブりーザードレンチューブの栓を外しました。


そしたら…





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チューブからは溢れんばかりの水分が滝のごとく流れ出してきました。


この現象は、外気温とミッション内の高温圧力によってできた『結露』でありまして、1シーズンも乗ればブリーザータンクの中には圧力によって運ばれてきた水分が必然的に溜まってきます。

ただ、これを溜めたままほって置いとけば抜道がないので、最悪ミッションブリーザーに逆流してしまい、気が付いた時には「マヨネーズの完成」です。


ですから、私のXRは応急処置として最初からブリーザードレンホースの栓を外していました。(ミッションの内圧を大気開放することも含めて)それでも、どうもセルモーターとギアカバー内には若干の水分が残ってしまい(構造上溜まりやすい)、結局セルのベアリングが固着破損して「THEEND」となりました。

※純正ブリーザーホースASSYのドレンボルトのみ取っても、構造上結露は要領よく排出しにくくて、ドレンホースの口が開きっぱなしのため異物混入の恐れもあり、あくまでも応急処置としてやっておりました。




結局のところ、セルモーターは水分による固着で当方と同様ベアリング固着破損によりコレが抵抗になり、キックが異常に重たかったのとクランクの逆転ができなかったと判断してリダクション及びスタータギアを取り除き再度作動を確認しました。




やっぱり予想は見事に的中して、キックも通常の軽さに戻り、クランキングも正転逆転とも軽く回るようになり圧縮も正常なことを確認しました。



※ みなさんも定期的に確認してみてください。でないと、XRが最悪『マヨネーズ製造機』になってしまいますよ!



次回は、AI装置の除去と補器類のリビルドに着手します。


つづく…








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TWR風 トータルチープチューン の予告編 !

いつも沢山のアクセスをいただきまして、誠にありがとうございます!


「今さらながら」と閲覧されるXRオーナー様もいらっしゃると思いますが、これから数回に渡りましてノーマルXR250【’03式】の TWR風 トータルチープチューンをご覧いただきたいと思います。



このXR250は、本業先の同僚が昨年の秋からセカンドバイクとして所有しており(ちなみにメインは
CB1300スーパーボルドール【腕前は白バイ隊員並みです!!】)、購入時に当方も同行して試乗の上購入したものです。




車体の様子や装備を見ると、前オーナーは林道中心で使用していたビギナーであったことが想像できました。


外装は当方から見れば不整地での普通の転倒傷であり、走行距離は1万キロと少なくて転倒時にダメージ
が発生しやすいステアリング周りやメイン及びサブフレームに至ってもトラブル無く、エンジンもGOO
Dコンディションでありバッテリー上がりのことも考えたのでしょう、オプションのキックスタータも装
備してありました。




そして最大の証拠は、【AI装置】を装着したままで【純正エアクリーナー仕様】のまま【ドリブンスプロケットを48T】にしたうえ、【マフラーもアフターパーツ】に変えてあったことにあります。



これは、規制後のRFVCエンジンのデメリットをまったく理解しておらず、希薄なジェッティングのうえにAI装置をそのままにマフラー交換してしまい、薄いトルク感とレスポンスしか体感できずにドリブンスプロケをローギアードにしたことで無理やり中高回転域をひっぱり、速くなったと思い込んでエンジンセッティングを気にしない一例です。




ただ、唯一の救いは純正ダクトと純正エレメントを使用していたことです。

キャブレヤーセッティングもせずに、これを交換していたらと思うとゾッとします。





さて、いよいよチープなチューニングに着手しますが、コンセプトは次のとおりです。

1 規制前のRFVCエンジンにリファイン
 
(1)AI装置の解除と補器類のリビルド

(2)VEキャブレターの点検とセッティング
※キャブレターは純正のままで、どこまでセッティングが煮詰めることができるかが鍵です。



2 エンジンヘッドとクランクのチューン

(1)バルブタイミング、ロッカーアーム及びカムシャフトの点検調整

(2)セルモーターワンウェイクラッチと付属パーツ群の除去

※セルモーターが故障しているものの、キックスターターが装備してあるので、これを機に当方のXR同様にセルレス化をおこない、フライホイールの軽量化を図ります。(予定)



3 吸気系のリファイン

(1)エアクリーナーBOXのリビルド

(2)エレメントのリファイン

(3)エンジンブリーザー関連



以上をポイントに仕上げていきます。







今回の主役「XR250’03」です。
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走行距離は現在11,448km


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排気系は、マフラーはRSVⅢが購入時すでに装着済み、エキパイは現オーナーがRSVコンペに変えて
いますので、エキゾーストに見合った混合気が必要です。





現仕様ので試乗の感想は

始動性はチョークを使えば一発で始動するものの、チョーク無しだと数回キックしないと始動しない。また、冷間時からのアイドリングは、十分暖気しても低めで回転にばらつきがあり、排気音も非常に薄く(排圧が無い感じ)、軽くスロットルをスナップしてやれば、エンジン回転がやっとついてきてクランクキングが均一な動きを始めるのに思った以上の時間がかかります。


※ 暖気運転はエンジンの調子を確認する、またエンジン寿命の延命には必須事項です。始動後すぐスロットルをあおるような空ぶかしは『タブー』です!調子のよいエンジンであればくすぶること無く始動します。ふかさないとアイドリングしないのはキャブレターや吸気系に何らかの問題があります。また、出発時間もできれば余裕を持ちたいものです。(交通安全も含めて…)



【ちなみに、当方の愛車がノーマル仕様の時は冷間時でも今の季節であれば問題なく始動し、また暖気も
5分程度であれば十分だったこと。暖気後のエンジン回転もバラつきがなかったことを憶えています】



走りというと、やはり全域で非常に薄いトルク感エンジンレスポンスの鈍さがハッキリと解ります。

また、ローギアード化しているのでシフトアップが必然的に早いから車速が乗るだけという印象です。


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やはり、エンジンフィールは規制前のXR250と比べると、明らかに「劣っています」



ただ、このAI装置があったからこそ他メーカーのモデルが消えていく中、唯一最後まで残ることができたとも言えます。


これから、VEキャブレターで9年間の間セッティングを煮詰めて得たノウハウを基に、ポイントを押さえつつ『チープチューン』がどこまで発揮できるか取り組んでみます。







ME08化の小ネタです !!

いつも沢山のアクセスをいただきまして、誠にありがとうございます。


当方における本業の職場では、XR250R(ME08:モタード仕様)を乗る上司をはじめ、XR250モタード(ボアアップ&クロスミッション仕様)、XR250’03、そして我がXR250’97(チープなME08レプリカ仕様)の計4台のXRオーナーがいます。

先日、上司からME08のパーツをいただいた中にポン付けできるいいものがあったので、早速交換することにしました。



それは「オイルパスライン」です。



MD30の場合、ミッションオイルラインはセルモーターを避けたライン(遠回り)なのに対してME08はオイルポンプからシリンダーの横を通る最短のライン取りです。

まぁ、あまりオイルパスライン自体の性能にはそう影響があるものではございませんが、やっぱり『見た目』が大事です!

レーサーレプリカを目指している当方としては、かなり特徴のあるパーツと思っています。



まず、MD30のオイルパスラインの画像です。

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Rクランクケース側のラインです。オイルポンプから出たラインがシリンダー横でエンジンヘッドラインとミッションラインに分岐します。そしてミッションラインはセルモーターを過ぎてミッション後部まで大きく迂回してLクランク側へとラインが続きます。




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Lクランクケース側のミッションオイルラインです。
ミッションブリーダーホース出口の後ろを通ってドライブスプロケットの上部にきます。(ちなみに当方のXRは、セルモータが逝ってしまってからセルレス仕様にリビルドしておりますので、セル本体及びワンウェイクラッチやらギア一式は非常に重いので取っています。でも、キックを付けていて本当によかった…)




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オイルパスラインの比較画像です。
(左:MD30 右:ME08



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ご覧のとおり、オイルポンプ出口から一直線でミッションラインに通じたライン取りになっていることが解ります。










そして、コンバート後の画像です。
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Rクランクケース側のラインです。オイルポンプから出たラインがシリンダー後部でエンジンヘッドラインとミッションラインに分岐し、ミッションラインはシリンダーの真後ろで平行にLクランク側へ続きます。


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Lクランクケース側のミッションオイルラインです。
こちら側の方が視覚的によく解ります。

これで、またレーサーに一歩近づいたと喜んだ私でありました。【 自己満足の世界… 】








クラッチASSYの点検とチープチューン!!

いつも沢山のアクセスをいただきまして、誠にありがとうございます。

今回は、エンジンの動力を制御する重要なパート「クラッチ」です。

新車購入以来、OHの時に軽く点検しただけであまり気にしていなかったのですが、磨耗特有の「滑る」感覚はまだないものの経過年数や走行距離のことを考えて、プレート交換覚悟で分解しました。
(ちなみに、クラッチワイヤーの交換は2本目です。)


あらかじめ、クラッチプレート・フリクションディスク・センターカラー・センターナットを用意しておきまして、L側クランクケースを開封します。(もちろん、ミッションケースのオイルは抜き取っておきます)
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目視では所々オイルスラッジが多少付着している程度です。



ちなみに、ケース裏側はというと…
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結構な汚れがまんべんなく付着していました。(前回のOHの時、汚れを落としていなかったかも…)
今回は、綺麗に付着物を落としておきます。




いよいよ本題のクラッチに分解です。
センターボルトのかしめを外してから、ギアを入れてクラッチギアにウエスを噛ませてからナットを緩めます。




が、   結構なトルクが掛かっていてちょっと厳しい感じだったので





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どうせ新しいナットがあるし、面倒なのでリューターで切断しちゃいました!


で、せっかくなのでミッションの底にあるオイルフィルタースクリーンを外してみます。
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意外と大きい不純物が付着していました。何ものかはよく解りませんが…
よく洗浄してから元に戻しておきます。





クラッチアウタースプリングを外していき、リフタープレートを解除します。
クラッチセンターを外したら、クラッチプレート・フリクションディスクASSYをそっと抜きます。





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抜き出したクラッチプレートとフリクションディスク群です。




まずは目視から





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クラッチプレートはいずれも傷や偏磨耗もなく綺麗な状態です。





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フリクションディスクもそれぞれ偏磨耗や炭化、また劣化はまったくありませんでした。(以外?)




厚みの測定をしました。


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いずれも規定範囲内の磨耗値でしたので、結局今回は再利用することにしました。





次にクラッチセンターの点検です。





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変形やクラックもなく、とても綺麗な状態です。






プレッシャープレートの点検です。




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各ボルトの取付ステーのクラックやクラッチプレートの接地面のあたりを確認します。






クラッチアウターの状態を確認します。



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クラッチプレートが入る溝には、わずかではありますが段差ができています。





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ギア類も綺麗にあたりが出ており問題ありません。





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シャフト径も使用範囲内ですので、溝の段差を修正して再使用します。






各パーツを組み立てていきますが、ここでちょっとチープな小技です。



クラッチセンターにはクラッチ板の潤滑用にオイルホールが開いていますが、クラッチプレート板のさらなる潤滑と膨張熱による劣化と変形を防ぐため、オイルホールを増設するため同径のホールを追加加工しました。
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アウターを元通りに組付けてから、各クラッチスプリングのセンター出しをしてボルトを規定トルクでしめていきます。



が、4本中2本が金属疲労で規定トルクで締付けれず、画像のように雄ねじ部から伸びてしまいました。
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一応締付けれたボルトも怪しいので、全てのボルトを新品に交換して仮締めします。




クラッチリフタピンを入れてから、手で軽く回して偏りが無いか確認のうえセンターを出して規定トルクで本締めします。
(もしセンターが出ていないと、クラッチリフターかピョコピョコ動いてしまい、クラッチの動きに抵抗が生じて確実な操作を妨げてしまいます。ご自身の愛車も一度リフターの動きを確認してみてはいかがでしょうか?)
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最後に、クラッチリフターのガタや磨耗を確認してからクランクケースを閉じてケースボルトを対角線に数回に分けて規定トルクで閉めて仕上げます。
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今回、クラッチ板等は規定範囲内の磨耗で済み、予想していたより非常に状態がよくて安心しました。

クラッチの使用頻度(半クラの多用)や遊びの調整などにもよると思いますが、酷使してきた割には減りが少なく、なおかつ劣化も無かったことから定期的なオイル管理と適正なワイヤー調整ができていたのかなぁと思います。


また、ミッション部に十分な潤滑もしていることから「オイルライン強化ボルト」の潤滑バランスも、何ら問題はないと言えるでしょう。


みなさんも、経過年数や酷使度に応じて一度は確認してみてはいかがでしょうか?







プロフィール

TWR PRODUCTS

Author:TWR PRODUCTS
初めまして!TWR(Thousand Wave Racing)と申します。
ノーマルを基本としたXR250(MD30)のチューンをしています。あまりお金を掛けずにいじること「チープチューン」をモットーに、いろいろ製作開発しています。個人レベルですが参考になれば幸いです。

自己紹介
根っからのオフロードライダーです!
乗り始めはMTX50から始まりMTX125、CRM250Rと乗り継いで今はホンダ伝統の名車XR250V(97式)を乗って林道、レース、ツーリングといじりまわすに飽き足らず、自分でオリジナルパーツを製作しています。RFVCエンジンやオイル系統ならお任せください!
また、『ヤフオク』をはじめとしてヤフーショッピング・直販サイト・Amazon でも製作品を頒布していますので興味があったらご覧下さい。
モットーは「チープチューン」です。

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